海外赴任の人事では、必ずしも現地の言語を習得している人が選ばれるとは限りません。
現地会社で必要とされる技術を有していたり、海外での業務に適したコミュニケーション能力を持っている、または経験のために海外赴任が命じられるケースもあります。
多くの会社は日本語が話せる現地スタッフを雇用しており、彼らが赴任者のサポートにあたるため、初めのうちは全く話せない状態でも、生活や仕事をすることは可能でしょう。
しかし、現地スタッフは24時間サポートしてくれるわけではありませんし、海外では予測不可な事態が起こることもしばしばです。
また、仕事の面でも、通訳をつけると自分の意図と異なるニュアンスで伝わってしまったり、逆に、少しでも現地の言葉が話せれば顧客やスタッフとも親密な関係を築きやすいと言えます。
現地での生活の利便さを確保し、業務をスムーズに遂行するためには、やはり最低限の言語を身につけておくべきでしょう。
本記事では、海外赴任前の語学学習のポイントについて解説します。
語学学習のポイント
余裕のある学習スケジュールを組む
日々の業務をこなしながら新しい言語の学習を進めることは容易なことではありません。
学生時代の学習の感覚を取り戻すのにも時間がかかることでしょう。
そのため、赴任が決まったら、できるだけ早い段階で語学学習をスタートすることが理想的です。
渡航直前に慌てて取り組んでも、語学力は一朝一夕で培われるものではありません。
個人によって語学学習の得意不得意はありますが、ある程度の上達は学習時間に比例することが指摘されています。
そのため、赴任が決まった時点で、余裕を持って学習スケジュールを組むことをおすすめします。
語学学習を継続させる
語学力を伸ばすには、継続的に学習をすることが重要になります。仕事が忙しいからと、レッスンを受けたり受けなかったり、断続的に続けると、なかなか上達は難しくなります。
レッスンを受講する場合は、自分の時間が確実に確保できる曜日や時間を設定する、自主学習の場合は、朝のルーティーンにするなど、語学学習を習慣化すると良いでしょう。
また、コロナ渦以降は、対面授業だけでなく、オンライン授業を採用する教室が増えています。こちらも、教室に通う時間が取りにくい、忙しいビジネスパーソンにはおすすめの受講形態です。
目標や期間を明確にする
「人事部から語学研修を受けるように言われたから」といった消極的な理由で漫然と語学学習をしていると、なかなか語学力は伸びていかないものです。
会社に指定された語学研修を受ける、自ら語学学習に取り組む、どちらの場合においても、目標設定と計画的な学習スケジュールが肝心です。
「赴任までにHSKの5級を取得する」「赴任先ですぐにビジネスで通用する英語力を身につける」という、目標・期間を明確にした学習ビジョンを形成しましょう。
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