海外赴任を終えて日本に戻り、ホッとしたのも束の間、心の不調を訴える人が増えています。
今回の記事では、海外からの帰国後に感じる気持ちの落ち込みや抑うつ気分はどうして起こるのか解説していきます。
刺激から安定へ、環境の変化
原因として、海外から日本、環境の変化に伴って精神的に不安定になってしまうことがよくあるようです。
海外赴任中は、現地の事業所でマネージャー以上の肩書きがつくことが多く、他言語を話すスタッフと交流をしたり、顧客から外国人として持て囃されたり、毎日、自分が注目されていると感じる環境で、気分が高揚しがちです。
しかし、そんな刺激的な生活を終えて日本に帰国してみると、本社では一社員として存在感が薄れ、長年日本を離れていた場合では、職場でどのように振る舞えばいいかわからず、当惑することもあります。
こうして、帰国後はやりがいや楽しさが感じられず虚無感に陥りやすくなります。
特に1~3か月は気部の落ち込みがあるかもしれませんが、大半は徐々に日本の生活へと適応していくでしょう。
「浦島太郎」状態に?
先ほども指摘しましたが、日本を長い期間離れていると、仕事や生活の面で日常に馴染めなくなるケースがあります。
海外に赴任したばかりの頃は、現地の習慣に対してカルチャーショックを受ける方がいますが、その逆バージョンも起こり得るのです。
具体的には、「日本の働き方スタイルへの違和感」「日本社会が窮屈に感じる」「日本人の人付き合いが疎遠に感じる」など、さまざまです。
特に海外での生活が充実していて、現地に馴染んでいた場合、日本特有の厳しい規律や個人のプライバシーを大事にしたコミュニケーションなどを息苦しいと感じてしまうかもしれません。
時間と共に日本の習慣を受け入れていく場合が多いですが、孤立感を感じないために気の置けない友人と付き合う時間を設ける、馴染めないことを気にしすぎないといった心掛けが必要かもしれません。
このほかにも、純粋に海外での勤務に疲れた、海外でやり切った感があり、無気力になっているなどの理由が考えられます。
いずれにしても心や体が疲れているサインに違いはありませんので、ゆっくり静養を取ることが肝心です。
また、抑うつ気分が1か月以上続く場合は、専門の医師に相談されることをおすすめします。
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